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2010年09月21日(火) たんけん隊
べぇさんの「グランシップ静岡能 能楽入門公演」レポート
 こんにちは!!レポーターの「べぇ」です。
 9月12日にグランシップで行われた「グランシップ静岡能 能楽入門公演」に出かけてきました。
 突然ですが小学生のみなさん!「能(のう)」って何か知っていますか??
 「能」は、今から700年ほど前の鎌倉時代後期から室町時代初期にかけて生まれた舞台芸術、つまり昔の日本の劇のことです。また、歌舞伎とならんで世界から注目されている日本の代表的な伝統芸能でもあります。もともとは神様にささげるための芸能であることから、能の舞台はとても神聖な場所とされています。今回はなんとその「能」に、小学生から大人まであわせて37名がチャレンジしてしまうというイベントなのです!!

 今年のグランシップ静岡能のテーマは「鬼」。
 会場の入口には能で使われる様々な「鬼」のお面が展示されていて、実際に顔につけることができました。
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 会場となったグランシップ中ホール「大地」は、800人以上が入ることのできる大きなホールなのですが、中に入るとまだ開演の30分前なのにほぼ満員の状態でした。
 開演時間となり、たくさんのお客さんを前に舞台上へ最初に登場したのは、今回参加者に能のお稽古をしてくださった観世流能楽師の山階彌右衛門(やましなやえもん)先生。能について知らない人にもわかるように、能についてていねいに説明してくださいました。
 次に先生の紹介で21名の子どもたちが緊張した表情で舞台上に登場してきました。まずは全員で「老松(おいまつ)」という謡(うたい)を披露です。緊張と向き合いながら、これまで練習してきた成果を出せるよう一生懸命です。謡が終わると2~3人ずつ仕舞(しまい)を披露してくれました。先生の謡に合わせて扇(おうぎ)を上手に使いながら舞います。見事な仕舞でした。
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 謡と仕舞は能の基本だそうで、参加者はみんな基本をしっかりと身につけていました。ひょっとしたらこの中から将来能楽師になる人もいるかもしれませんね。
 
 さて、ラストは観世流の能楽師によるプロの能です。テーマの「鬼」にちなんで「土蜘蛛(つちぐも)」という作品が演じられました。
 お囃子(はやし)と謡にのせてすすんでいく舞台は、本当に素晴らしいものでした。特に、クライマックスで、土蜘蛛がたくさん糸をはくシーンは、迫力満点でした!プロの能を生で観るのが初めてのべぇは、もう、感動!!またグランシップに能を観にいきたいと思いました。

 グランシップでは2011年1月23日にも「グランシップ静岡能」の本公演が企画されており、今度は観世流の能楽師による「紅葉狩」と「藤戸」という作品が上演されるそうです。また今回の「能楽入門公演」は今年で11回目、おそらく来年も行われると思います。みなさんも日本の代表的な伝統芸能である能にチャレンジしてみてください!!